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油絵画家、永月水人のArt Life 

カテゴリ:絵画論( 13 )

ご質問を頂きました。

いくつかご質問を頂きましたので、お返事させていただきますね。
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Q 「永月さんは、毎日描いているのですか?」

A : 
はい。
ほとんど毎日描いています。
水彩画、油絵、下塗り、スケッチ、デッサン、絵手紙。
何かしらしています。
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Q 「油絵のとき、鉛筆などで線書きしますか?」

A :
下書きの線描きは、しません。

下塗りの上に、直接油絵の具を乗せます。
鉛筆は、ホワイトの油絵の具に反応し、
綺麗なホワイトにならずグレーになりますので
油絵の時はお薦めしません。
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Q 「失敗作ってありますか?」

A :
あります。
自分が失敗したな~と思ったら、塗り潰して消してしまいます。

次の作品の下塗りになります。
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Q 「絵を描く気分が乗らないときはありますか?」

A :
あります。
気分が乗らないときは、
絵から離れて、他のことをします。
音楽を聴いたり、猫と遊んだり、庭弄りをしたり、雑誌を見たりして
気分をリフレッシュさせます。

暫くしたら、また絵の前に戻ります。
数時間離れるときもあれば、
数日に渡る時もあります。
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Q 「写真を見ないと描けません。どうしてでしょうか?」

A :
完成作品の見本がないと、不安になってしまうクセがついていますね。

自宅の庭の花をよく見て、脳で完成予定図を想像してください。
自分の脳の中に完成作品を描くように訓練してください。


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Q 「ピカソの絵が、どこがいいのか分かりません。自分には絵のセンスがないのでしょうか?」
Q 「ピカソが分からないと、恥ずかしくて人になかなか言えません。」
Q 「ピカソはどうして素晴らしいのでしょうか?」

A :
まず、絵は、自分が好きかどうか、だけです。
人がいいと言うからいい、というのではありません。

「ピカソの絵がいいのか分からない」=「ピカソの絵に心が動かない」
だけのことです。


もし友人との会話にピカソが上がったら
「ピカソの絵は、僕の感性には合わないんだ。同時代ならモディリアニのほうが好きだな。」
とか

「ピカソの絵は自宅に飾るものじゃないよね。自宅に飾るなら、ルノアールのほうが落ち着くなぁ~」
とか、

絵全般がわからないときは
「ピカソもそうだけど、絵のような平面は単調だよね。オブジェや彫刻のほうが直接心に響くものがあるよ。」
などと言ってみましょう。

美的センスがあるように聞こえるでしょ?


幼稚園児が描きそうなのに・・・?、ピカソが、なぜ凄いのか。
ピカソの前の時代までは、写真がない時代ですから、
絵描きは見たままを描き、

「どうだい?僕って上手だろう?!凄いだろーー?!!!見て!見て!見て!!」
と言ってきたわけです。


カメラの登場によって、絵描きの人気は急降下!
そんなとき登場したのがピカソです。


ピカソの「泣く女」は、代表作ですが、
デッサンから完成に至るまで、約100枚の修作があります。

ある日突然できたわけではなく、
色を組み合わせてみたり、
微妙な線の角度を変えたり
目の位置を変えたりして、
完璧を探して完成作まで辿りつくのです。


ピカソは、見えてているままの姿ではなく、
内面を描き、更に、観客に考えさせるという

 『描き側と見る側とのコラボレーション』
史上初めてした、第一人者なのです。
ここに価値があるわけです。


今でこそ、作家と観客との参加型コラボレーションは、一般的ですが、
その時代には、画期的だったんです。
何事も、史上初は価値があります。

ダリの“シュールリアリズム”、ルノアールの“木漏れ日が影を落とす女性の肌”
モディリアニの“瞳のない女性の顔”、ゴッホの“青い夜空”、などなど。。。

人がしたことがないことを発表することは、勇気が必要です。
1枚も売れずに終わる人もいれば、人気を博す人もいます。

色々な技法・表現方法が、既存している現代では、
誰もしたことがない新しいことを生み出すことは、至難の業でしょう。
しかし、第一人者になれば、
価値は、本人の想像以上の、結果を生み出すのです。



かく言う私も、探し続けている一人です。
一生、探し続けるでしょう。
 

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また、ご質問がありましたら、コメント欄やメールで書き込みしてくださいね。


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右上の、プロフィールの写真を、替えてみました。
今度の写真は、いかがでしょうか?
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“プライベートレッスン 1 ~描き始める前の下準備~

“プライベートレッスン 2 ~大まかな線描き~

“プライベートレッスン 3 ~光と影~

“プライベートレッスン 4 ~構図1~

“プライベートレッスン 5 ~構図2~

“プライベートレッスン 6 ~構図3・4~

“プライベートレッスン 7 ~構図5~

“プライベートレッスン 8 ~構図6~

by legracieuxtemps | 2007-08-03 00:15 | 絵画論 | Comments(8)

油絵の制作時間

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「どれくらいの時間がかかるんですか?」
よく聞かれるので、今日は制作時間についての絵画論。


私の場合、キャンパス購入後、バックの処理だけを全部する。
色んなサイズを数色のバージョンで縦横色々揃える。

これを描きたいとなったら、ストックしてあるキャンパスの中から、自分のイメージに合った色とサイズを選びます。

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勢いを表現したくて一気に仕上げる作品は、途中で色を変えたいということ自体がめったにありません。
神経を集中し、テンションをあげれば10時間以内に仕上げます。
「明日にしよう~」ということが逆に出来なくなります。
生き生きした作品にしたい場合は、とろとろのろのろ描いていては、スピード感は筆に表れません。筆を走らせます。時間もかけません。

重厚な味わいある作品にしたい場合は、筆は絵の具を置くようにし、絵の具を何度も塗り重ね、下に塗った絵の具がじんわり滲み出る効果を狙います。
油絵の具は乾きにくいので、乾くまで1週間程待ちます。そのため、日数はかかります。




完成させたいタイプで時間と日数はだいぶ違ってきます。
どのタイプがどのくらいの時間かというのは、例え話をしましょう。

“鯛の生き作り”をつくるのに、3時間かけたら鮮度が落ちて美味しくありませんね。
“鯛の甘露煮”を作るのには、3時間以上かけないと味が染みていなくて美味しくありませんね。
それぞれにあった時間というものがあります。それと同じです。


美術館で絵を鑑賞するときに、
「ああっ!このスピード感のある作品は“鯛の生き作り”タイプ」
「おおっ!このしっとり重厚な作品は“鯛の甘露煮”タイプ」
と見ていただくと、分かりやすいと思います。


“鯛の生き作り”タイプ
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“鯛の甘露煮”タイプ
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by legracieuxtemps | 2006-06-18 00:29 | 絵画論 | Comments(0)

日本人画家 和田義彦氏“盗作”疑惑について。

 各報道機関では二人の画家の作品を並べ、意見を出し合っている。
「どうなの?」友人から聞かれるが、この件の結論は専門機関に任せるとして、
このような場合の私の感じた事を書こうと思う。


オリジナルとは何か。。。
自分の制作過程から考えてみた。

私はもっぱら頭の中で思いついてからキャンパスに向かう。

第1段階
大まかな『描きたいもの』が頭の中に浮かぶ。
目の前に対象があるときもあれば、経験から思い浮かぶものもある。

第2段階
頭の中は映像がぐるぐる廻る。
「ここの柱をあと2cm外側にしたほうが広がりがある」とか
「手前には○○を置いて奥行きを出そう」
「こことここの色はこうで、こっちは青」など。
ここで構図や効果、主体となる色、テーマ、雰囲気、サイズを考える。

第3段階
描く。
一気に仕上げるものもあれば、途中やっぱりここがどうだとかああだとか変化させていく。
半年近くかかってしまうときもあれば、8時間で仕上がるものもある。
完成。


例の日本人画家と私とは何が違うのだろうか。
決定的に違うのは、わたしの第一段階は頭の中だが
彼の場合はイタリア人の作品だったことだ。

オリジナルとは何か。
私の思いとしては、それは独自性であって、人の作品の塗り絵ではないと考える。

模写は勉強のためにする。
先人が開発した筆のタッチ、雰囲気、構図などなど、学ぶことは多い。
吸収した後、では自分はどうするかを選択するのである。
組み合わせるもよし、先人の手法を更に進化させるのもよし、
勉強したもの以外を開発するもよし。
吸収後が実は大変な作業なのだ。

模写の場合、「○○の模写」と表示する。
勿論サイズは変更するのが決まりである。
模写したものをオリジナルと発表するのは、タブーなんて軽いものではなく違法である。

参考にした場合も同様、元の作品を表記もしくは公表するのが普通である。

私も模写はした。
それをオリジナルなんていうことは、私のプライドが許さない。
私がそれしか出来ないなら、絵描きをやめたほうがいいとも思っている。
それが私のプライド。

今回の騒動で、自らを振り返り、気を引き締めようとも思った。
オリジナルとは何か。。。。
改めて突きつけられた。
私のオリジナルは何か。。。
まだまだ発展途上である。


これは私が昔々に描いた模写。さて元の作品は何でしょうか?
誰でも知っています。教科書にも載っていますよ。
元は大作。部分だけを描いた。

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答え:スペインの画家ベラスケスが、皇女マルゲリータを描いた「ラス・メニーナス(女官たち)」の右下で佇んでいる犬です。
by legracieuxtemps | 2006-06-02 02:45 | 絵画論 | Comments(12)